日帰り手術とは入院を必要としない手術のことであり、手術を受けたその日に家に帰ることができます。
整形外科の手術では手術後には手術前と同様に歩行できる(自立移動できる)方が前提となります。
対象となる疾患・外傷は局所麻酔または伝達麻酔(腕神経叢ブロック・膝窩ブロック)で手術可能なものであり、上肢では手~前腕~肘部の大部分の手術(腱鞘炎、靱帯・腱損傷、骨折、神経絞扼性疾患、良性腫瘍など)、下肢では足関節より先の一部(アキレス腱断裂、足趾骨折、陥入爪など)です。
昔ながらに伝達麻酔手術の場合には入院を要する病院が多いようですが、最近では麻酔においては超音波ガイド下の注射を行っており、麻酔の安全性・確実性が高まりました。
これにより日帰り手術の適応範囲が各段に広がり、上記の手術が可能となっています。
●時間・身体・治療費など通常の入院手術より負担が少ない
●日常生活のリズムを変えずに手術をうけることができる
●本人・家族の入院に伴う準備やストレスがない
●入院費用がかからず、治療費を最小限に抑えられる
手術前検査としては、疾患関連の検査の他に血液検査での感染症検査を必須とします。
患者さまの基礎疾患によっては血算(貧血・血小板数)・生化学(肝機能・腎機能)・凝固能検査などを追加検査することもあります。
伝達麻酔での日帰り手術を受けられる方にはクリニカルパスを使用しながら術前に説明を行います。