今回は足底腱膜炎です。
これは足底腱膜が踵骨に付着する部位の痛みで踵のやや内側です(写真の○の部位)。
米国では国民の約10%が経験するとされています。アスリートに多いですが、運動習慣のない中高年層にも多いです。
様々な危険因子がありますが、Riddleらは、
(1)長時間の立ち仕事
(2)肥満(BMI>30)
(3)足首の背屈制限が最も関連が深いと指摘しています。
足底腱膜は巻き上げ機現象(右図)という機能的特徴から踵接地の際の衝撃を吸収し、立脚時の足部安定性に重要です。運動または立位により腱膜への過負荷が原因で痛みを発症します。
またレントゲンでは腱膜が付着する部位には踵骨棘の出っ張りが見られます。
(Monthly Book Orthopaedics 2018年9月号より引用)
治療は保存加療で80-90%は症状が改善します。
急性期の強い痛み時期では安静、消炎鎮痛剤が必要です。ある程度の痛みが落ち着いたら、理学療法でのストレッチ(アキレス腱/足底腱膜ストレッチ)(同号の理学療法士の記事を参照)、装具療法としてのインソール使用が特に有効です。以上を基本として、痛み部位への局所治療としては
①ステロイド注射、
②体外衝撃波治療、
③PRP療法
があります。
①ステロイドは短期的に痛みを抑える作用のみで、組織治癒へ導かず、腱膜が断裂するリスクもあります(腱膜の場合には断裂しても機能に大きな問題なく、痛みが緩和することもありますが)。
②圧力波を照射して組織の治癒を促す最新の治療です。
継続することで改善がみられ、多くの良好な成績報告があります。
③自分の血液から血小板を多く含む血漿を取り出して注射します。血小板から放出される成長因子が組織を長期的に治癒へ導きます。当院で治療可能な再生医療のひとつです。
★頻度は稀ですが、手術加療の場合には一般的に足底腱膜付着内側の40%程度を部分切離する手術を行います。
以上の治療はすべて当院にて可能ですので、御相談ください。
こんにちは。
カフェマツボックリでは11月26日(月)から「野菜たっぷりランチ」が始まりました。
その名の通り、1日の野菜の摂取量の1/3以上取れるという嬉しいランチです!!
お米は玄米を使用し、卵は熊谷農業高校の生徒さんが育てている純国産の新鮮卵を使用しています。
ポタージュは主に地元野菜をたっぷり使った豆乳ベースのスープになります。
おにぎらずとポタージュはお持ち帰りできますので、みなさん1度お越し下さいませ。
fineで運動した後、30分以内にプロテインスムージーを飲むと、タンパク質をより吸収しやすくなりますので、プロテインスムージーも是非お試し下さい。
皆さんこんにちは!健スポリハビリテーション科の三澤です。今回は「足底腱膜炎」になった際や予防のために、ご自分で出来る運動をご紹介します。
急性期(痛みの出始め)では、足底への負担を減らすことが第一です。歩く量や運動を控え安静を保つことが大切です。また、歩いた後や運動後にアイシングを行うことも効果的です。
痛みの予防・再発予防のためには、次の3つが大切になります。
・足底やアキレス腱が柔らかいこと
・適度な土踏まずがあること
・指を曲げる力や足首でけり出す力があること
ご自宅でできる運動(患部に痛みが出る場合は、無理をせず医師や理学療法士にご相談してください。)
●足底・アキレス腱のストレッチ
●足底でのボール転がし
●指を曲げた状態での足首の運動