今回はテニス肘です。正式には上腕骨外側上顆炎と言います。
成人の有病率は1~3%で比較的多いものです。写真のように肘の外側が痛くなります。
スポーツ障害として知られていますが、テニスが原因となる方は10%程度で、多くは日常生活上や労働で発症する方が外来に多く来院されています。
手に力を入れた状態で手首を伸展(反らす)動作を繰り返すと発症します。
タオルを絞る、物を持ち上げる動作で痛くなります。
損傷する部位は肘外側から始まる短橈側手根伸筋腱で、ここは解剖学的に負荷に弱いようです。
徒手的検査に加えて、エコー検査で腱の状態や炎症の程度を評価します。
基本的には適切に自己管理することで80~90%の方は1年以内に治癒します。
このため保存加療をしっかりと行います。
①日常生活動作の注意:急に握り動作を避ける、物を持つときは脇をしめて手のひらを下にしない
②エルボーバンド:装着することで動作時の痛みの軽減があります。治療の意識付けになります。
③安静時のズキズキした痛み:消炎鎮痛剤の内服で痛みは軽減されます。
④ステロイド注射:短期的な効果はあっても、長期的にはむしろ悪化しますのでなるべく避けます。
⑤理学療法:前腕の筋腱ストレッチが有効です。肩の硬さと関連もあり肩のストレッチも有効です。
⑥体外衝撃波:圧力波を照射して組織の治癒を促す最新の治療です。継続することで徐々に改善がみられ、多くの良好な成績報告があります。
⑦PRP療法:自分の血液から血小板を多く含む血漿を取り出して患部へ注射します。血小板から放出される成長因子が組織を長期的に治癒へ導きます。
当院で治療可能な再生医療のひとつです。
⑧手術療法:約10%の方は1年以上保存加療を行っても改善しない難治性となります。MRI検査で患部の腱が変性した際の高輝度変化を認める場合に適応があります。
腱の変性部位を切除しますが手術成績は良好です。
当院では理学療法や体外衝撃波など積極的な保存加療、最先端医療である再生医療、最終手段である手術加療というすべての治療オプションが可能ですので、御相談ください。
★ホットレモネード始めました★
こんにちは。カフェ まつぼっくりでは、国産のレモンを使った「ホットレモネード」が始まりました。
レモンとはちみつを漬けたものと、生姜をすったものを入れています。
皆さんもご存知かと思われますが、生姜の効能は、抗炎作用、鎮痛作用、血液サラサラ効果、血行促進作用、殺菌作用、健胃、整腸作用などです。
はちみつの甘さと、レモンのスッキリとした味と香りで飲みやすいです。
ビタミンCが風邪の予防につながるので一石二鳥です。
皆さん、こんにちは!!健康スポーツクリニックリハビリテーション科です。
今回は肘の外側が痛くなる「上腕骨外側上顆炎」についてお話ししたいと思います。
まず、上腕骨外側上顆炎とは別名「テニス肘」と言われることが多いですが、実際にはテニスだけではなく、普段の仕事や家事で手先を使う方に多く見られます!!仕事や家事などで手先を多く使うことで、肘の外側の筋肉(手を伸ばす筋肉)が硬くなってしまい、その筋肉が付いている骨(上腕骨外側上顆)の付着部に炎症が起きてしまい、痛みが出てしまいます。
では、そうならないようにするために自分でどのようなことをすれば良いのかということになりますが、リハビリでは①ストレッチ、②手首周りを鍛えるエクササイズをお伝えしています!!
*各30秒ずつストレッチしてください
1)手を伸ばす筋肉のストレッチ
2)手を曲げる筋肉のストレッチ
*痛みが引いてきたら、予防として行いましょう!!
1)手を伸ばす筋肉のエクササイズ
2)手を曲げる筋肉のエクササイズ