上肢の疲労骨折について　kenspo通信 No.27

Athleteたちの名言

いつも必ず自分に勝てる人間なんて、
そうそういるものではない。
大切なのは、自分に負けたとき、
「もっと強くならなければ」と願うことだ。
　　
＜三浦知良＞
　　

澁澤院長からあなたへ！

今回は「上肢の疲労骨折」についてです。疲労骨折は小さく単調な力が長期間にわたって繰り返し同じ骨の同じ部位に加わって連続性が絶たれることで発生します。

疲労骨折の平均発生年齢は男性17.7歳、女性16.7歳（内山英司：疲労骨折の疫学．臨床スポーツ医学20:92-98,2003）であり成長期です。
この時期は骨成長がピークですが骨強度は未熟な時期、筋肉成長が遅れるために筋肉は硬い状態です。
このため筋肉が付着する骨へ過剰にストレスが生じやすいため、疲労骨折をはじめ種々のスポーツ障害の原因となります。
疲労骨折は新入部員が部活動を新たに開始する時期や冬場のシーズンオフに単調な基礎練習をする際にみられることが多いです。

上肢の疲労骨折においては下肢・体幹の硬さは運動連鎖において上肢のフォームに大きな影響を及ぼすため、患部にとらわれずに下肢、特に股関節周囲の筋の硬さをチェックすることが重要です。

運動を控えて骨折が治癒しても発生原因が改善されなければ運動復帰後に再発してしまいます。
当院では理学療法でコンディション不良な状態を改善させます。また治癒が遅れている骨折部の治療にはLIPUS（低出力パルス超音波）が有効です。

★代表的な上肢の疲労骨折は以下ものがあります。
①第１肋骨疲労骨折：斜角筋群の緊張が原因です。
ウェイトリフティング、チアリーディング、新体操、野球、剣道、柔道などで見られます。

②有鈎骨鈎疲労骨折：バット、ゴルフクラブ、テニスラケット、竹刀
などのグリップエンドが繰り返し直接ぶつかることで発生します。

③肘頭疲労骨折：投球動作により発生し、肘内側の靭帯の緩さも原因となります。

④舟状骨疲労骨折：手首を甲側に曲げた状態で軸圧がかかって生じます。

上肢の疲労骨折は初期には痛みのみで、レントゲンでは診断が難しいことが多く、年齢やスポーツの状況から疑いを持ってMRIで早期診断することが重要です。
また選手は我慢してスポーツを継続してしまい、来院したときには進行している状態のことも多く、早期の段階での診断を受けることも大切です。

Café matsubokkuriだより

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理学療法士からお知らせ

みなさんこんにちは！今回は腰椎分離症について簡単にお伝えします！

腰椎分離症とは？

・10歳代の活発な子に多く、腰を反る・捻るなど動きの繰り返しによって疲労骨折を引き起こし痛みが出現するのが特徴です。
・特に腰の動きが過度となるサッカーや野球、バスケットボール、バレーボールなどの選手に多い。
・症状としては腰やお尻の痛みが出現し、腰を反らすことで痛みが増強する。

簡単な予防チェック
・背中を丸める・そらすことが痛みなく出来るか？
・背中をひねることが痛みなく出来るか？

予防（対策）

・お腹の筋力強化　各10回×3セット
（息を吐きながら頭を真っ直ぐ持ち上げてくる）　

（息を吐きながら頭を斜め方向に持ち上げてくる）

現在腰椎分離症で満足に運動が出来ていない方、また予防チェックに当てはまる方は実践してみましょう！