今回は「下肢の疲労骨折」についてです。前号で述べたように疲労骨折の好発年齢は中学生と高校生で約2/3程度を占めています。骨成長が未熟な時期に起こりやすいものです。
繰り返し運動をしている方で局所になかなか改善しない痛みがあれば疲労骨折を疑った方がよいでしょう。早期の検査が重要で、まずレントゲンを行いますが、初期には骨変化がない場合もあり、疲労骨折を疑って1-2週後に再検査することも重要です。MRIでは早期の変化もわかります。
治療は①骨折の治療 ②骨折原因の治療の2つが必要です。①基本的に運動を中止して患部を安静することで治癒を促します。低出力パルス超音波(LIPUS)も骨折治癒を促進します。②原因がとれないと骨折が治ってもまた再骨折してしまいます。体の柔軟性などのコンディション改善・足や下肢の軸バランス異常にインソール作成・誤ったフォームの修正などをリハビリで行います。スポーツ復帰は骨形成状態・リハビリの具合を加味して、痛みない範囲から徐々に復帰していきます。
★代表的な下肢の疲労骨折は以下ものがあります。
①中足骨疲労骨折:第4&第5中足骨は難治性で、第5はJones骨折と呼ばれます。
②腓骨疲労骨折:かつてはうさぎ跳びで多発した骨折で、半月板損傷も合併しやすい。
③脛骨疾走型疲労骨折:ランニング種目すべてで起こり得る骨折です。
④脛骨跳躍型疲労骨折:ジャンプ種目のトップレベルの選手に多い。
⑤足関節内果疲労骨折:足首周りに負荷がかかるサッカーやバスケ、フィギュアなどに多い。
⑥足舟状骨疲労骨折:慢性的な足部痛の選手に時々みられる。
⑦大腿骨疲労骨折:陸上長距離選手に多い。
⑧膝蓋骨疲労骨折:膝を深く曲げてジャンプする種目に多い。
疲労骨折は難治性になるとスポーツ復帰までに長期の治療を要します。
コンディショニングでの予防と早期発見が重要となってきます!!
~さくらマラソンの季節ですね~
3月24日(日)はさくらマラソンですね。
今回はマラソン大会直前の食事方法を少しだけお話致します。
ポイントは『糖質とビタミンB1の摂取』です。
エネルギー源となるのは、糖質と脂質とタンパク質。なかでも糖質は燃えやすく使いやすいエネルギー源です。
また糖質をエネルギーにするために必要なビタミンB1も摂っておきたいです。
糖質は米、麦、芋。ビタミンB1は青菜、豆、果物に含まれています。
・お米やうどんを中心に
・お肉は豚肉があすすめ
・生もの、アルコール、脂っぽいもの、お菓子、食物繊維の摂りすぎは避ける
・起きるのはスタート準備が始まる5時間前
・食べる時間はスタート準備が始まる3時間前
・おにぎりやサンドイッチをメインに
・バナナや100%果汁も摂りたい
・移動中もエネルギー&水分補給を
・腹7分目くらいが目安
みなさんこんにちは!健康スポーツクリニックリハビリテーション科です。
みなさんは自分のからだの硬さをご存知ですか?
筋肉を動かしていなかったり年齢を重ねていくと、からだは硬くなってきてしまいます。
そこで今回は、自分で行える下半身の硬さのチェック方法とそのストレッチをご紹介します。
①ふとももの裏:指が床に着きますか?
②ふとももの前側:踵がお尻に着きますか?
③股関節の付け根:脚が浮かずに反対脚を持ち上げられますか?
●下半身が硬いと運動を行う際に、怪我のリスクが高くなってしまいます。
まずはご自分のからだがどうなっているか確認してみましょう!