1995年、広島東洋カープ売り出し中の前田智徳は、対ヤクルト戦で一塁への走塁時に右アキレス腱を断裂。
不屈のリハビリで翌96年の開幕スタメンで復活を果たした。
その後も左アキレス腱を傷め手術を受けた。
そんな前田は不屈の魂で野球へ打ち込みファンを魅了。
史上36人目となる2000本安打を達成している。
<元プロ野球選手 前田智徳 氏>
今回は“アキレス腱断裂”についてです。
アキレス腱断裂は踏み込み・ダッシュ・ジャンプなどの動作でふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)が急激に収縮した時や着地時に急激に筋肉が伸ばされた時に発生しやすいです。
腱の柔軟性低下など老化現象が基盤にあり、かつ比較的活動が高い年代(30~50歳代)に好発します。
普段行うスポーツ中、または普段運動しない人がたまたま急に運動した際に発生することもあります。
断裂発症前に歩行時や運動時の鈍痛・つっぱり感・違和感という漠然とした症状が多く、断裂前からアキレス腱部の異常が疑われ、断裂予防の観点からは重要なサインです。
アキレス腱に何かしらの症状があれば無理に運動しない方がよいでしょう。
受傷時には「後ろから蹴られた」「アキレス腱に何かがぶつかった」「“ブチッ”という切れた音がした」などと感じるようです。
これらは診断に有用で特徴的です。
足首の動作反応をみるテストで強く疑い、エコー検査で断裂状態を確定します。
治療方針はまず腱の断裂具合で判断し、ギプスや装具での保存加療と腱を直接縫合する手術加療があります。
保存加療の特徴
保存療法は手術による弊害もなく有用な治療法であり、治療成績もまずまず良好です。
手術を絶対に受けたくない方・部分断裂の方・早期回復や高い機能改善を求めない方は適しています。
ただし断裂部はやや伸びた状態で腱繊維ではない瘢痕組織で癒合するため、地面を蹴る筋力低下は避けられません。
また注意すべきは縫合していないため治療中に再断裂を起こしやすい点です。
手術加療
手術でアキレス腱の長さを受傷前の長さに回復させることが下腿の筋肉さらに足関節の正常な機能回復への第 一歩です。
断端をしっかりと縫合しますので予定どおりに術後リハビリを進めることができます。治療を受ける各施設により縫合法・入院の必要性・術後のリハビリ進行程度は様々です。
当院ではエコーガイド下の下肢伝達麻酔または局所麻酔で行いますので、松葉杖が使用できる方であれば日帰り手術が可能で入院は不要です。
当院手術の縫合法は切れない糸(ファイバーワイヤー)を用いたサイドロッキングスーチャー法で行っています。
これは最新の治療法で、強度の緊張に耐えられるため縫合部は離開せず、痛みの許す範囲で術後早期に歩行しても断裂部に問題ありません。
このため術後ギプス等は不要です。
腱縫合部に早期に適切な緊張をかけることで腱繊維が走行方向に配列されやすく、断裂部の強度が早く回復するという基礎研究からも早期のリハビリがよいことが裏付けられています。
以上のように各個人で治療方針が異なりますので、しっかりと相談して決めることが必要になります。
秋は果物が美味しいだけじゃない
秋に収穫される果物にはたくさんの栄養が含まれております。
ビタミン、ミネラル、食物繊維が疲れた体を回復させ、寒い冬に向けて体調を整えてくれます。抗酸化作用を含む果物200gを目安に食べて、体を元気にしましょう。
【オススメの果物】
柿 レモン キウイ りんご オレンジ
意外かもしれませんがキウイの旬は秋になります。
レモンも秋から冬にかけて美味しい時期になります。
ヨーグルトなどと一緒に食べてたっぷりのビタミンと不足しがちな食物繊維を同時に摂取してみてはいかがでしょうか。
【さっぱりビタミンドレッシング】
材料・・・レモン果汁・大さじ3 オリーブ油・大さじ1 塩・小さじ1 砂糖・小さじ2
材料を混ぜるだけのドレッシングです。サラダはもちろん、焼いたお肉やお魚にかけても美味しく、召し上がれますので、ぜひお試しくだしませ♡
こんにちは、リハビリテーション科です!
今回はロコモティブシンドロームを予防するための運動を2つ紹介します。
まず、ロコモティブシンドロームとは骨・関節・筋肉などの機能低下のため、移動が困難となり、要介護状態になっていたり、今後介護が必要になる危険性が高い状態のことを言います。
このことから、移動能力を低下させないように、下半身の筋力低下を防ぐことが重要になってきます。
スクワット(主に太もものトレーニング)
下半身の代表的なトレーニングの1つで、太ももの筋肉は身体を支える
上で非常に重要です。
実施する際の注意点として、膝だけを曲げるのではなく、
股関節も曲げることを意識しましょう。
どうしても難しい場合は、かがむときにイスに腰掛けるように意識すると股関節をうまく使えると思います。
カーフレイズ(主にふくらはぎのトレーニング)
ふくらはぎのトレーニングです。ふくらはぎは歩く時や走るときの
地面の蹴りだしに重要な筋肉です。
かかとをなるべく高く上げるようにしてもらいたいのですが、
その際つま先の内側・もしくは外側ばかりで支えるのではなく、
つま先全体で支えるように意識しましょう!