今回は“手根管症候群”についてです。
これは手の母指~環指の半分までのしびれや痛みから始まり、何年も経過すると母指の付け根の筋肉が痩せてきて、指先の細かい動作がしにくくなる疾患です。
罹患率は人口の3.8%程度です。
更年期以降の女性に多く、妊娠に伴うものや手首の骨折によるもの、手を使う労働者にも生じます。
また関節リウマチや透析、ガングリオンが原因となることもあります。
原因のほとんどが腱滑膜炎により腱が腫れあがり、手根管内で正中神経が圧迫を受けるためです。(下図)
女性の更年期の場合には女性ホルモン低下による屈筋腱のむくみ(第8回健スポ通信)、高齢女性の場合には更年期にむくみ続けた腱が肥大腱となることが神経圧迫につながります。
診断は特徴的な診察所見に加えて、超音波検査で直接神経を観察します。
神経が圧迫を受けていることに加えて、その部位の少し体側の神経は腫脹していることが特徴です。
ただし、症状が軽度の初期の場合には腫脹は見えられないため、さらに神経伝導速度検査(神経に電気を流して速度を計測する検査)が必要です。
手のしびれで外来に来られる方の中には頚椎由来のしびれと診断された、脳梗塞が心配で来院した、などから手根管症候群があまり知られていないと実感しています。
手のしびれの原因が手根管症候群であることは非常に多いです!!
当院にてしっかりとした診断をいたします。
次回は手根管症候群の治療につき説明いたします。
みなさんこんにちは!健康スポーツクリニックリハビリテーション科です。
今回は、最近『寝ていて脚が攣る』という方が多くみかけられますので、なぜ攣ってしまうのか、どうすれば良いのかをご紹介していきたいと思います。
脚が攣ってしまうとは、筋肉が無意識に収縮し、筋肉が硬くなって痛みがでている状態です。
原因としては、水分不足・ミネラル不足・筋疲労・ウォーミングアップ不足・冷えなどが関係しています。
夏は特に、水分不足による脱水状態や冷房による冷えが起こりやすいので注意が必要です!!
対処法としては、ストレッチ・マッサージ・温浴などがあります。
今回は簡単に行えるストレッチをご紹介します。
①足にタオルをかける。
②膝をできるだけ伸ばします。
※我慢できるほどの痛みまで!
①片脚の膝を伸ばします。
②つま先に向かって、ゆっくり体を倒していきます。
※膝の後ろを伸ばします!